わたしたちは健やかな膝を保つために、自分自身で自分の膝を癒やすシステムを持っています。
それは何かというと、「滑液」と呼ばれる優秀な体液の働きによるものです。
わたしたちの膝には、大腿骨(太ももの骨)と頸骨(スネの骨)あり、その二つの骨の間には半月板と呼ばれる弾力のある軟骨や、二つの骨がずれないようがんばってくれている靱帯や、つるつる滑るガラスのような関節面などがあります。
そしてその中のひとつ「滑膜ひだ」と呼ばれる、たるみのある袋のようなものが大腿骨と頸骨の前後にあり、その中に滑液は含まれます。
滑液は、大腿骨と頸骨の間で、関節表面のお掃除をしてくれて、軟骨に良い栄養を与えたり、膝そのものの滑りをよくすることに貢献してくれています。
素晴らしい働きをしてくれますが、この滑液、ただではその恩恵を得られません。
滑液は膝関節が伸展して(伸びて)いく時、膝の裏側につく腓腹筋に圧迫されて、袋の前側に移動します。(図2-87)
膝関節が屈曲して(曲がって)いく時、今度は前側につく大腿四頭筋に圧迫されて、膝の後ろ側へ戻ります。(図2-88)
( A.I Kapndji著 カパンジー機能解剖学より写真引用)
滑液は前側と後ろ側を行き来する必要があるのです。
この滑液の行き来によって、関節の表面はいつもお掃除されて、栄養をもらい、よく滑り動きやすい膝になってくれているのです。
もちろん立ちっぱなし、座りっぱなしでは膝の曲げ伸ばしが起こらないので、滑液の行き来をするためには、膝を曲げたり伸ばしたりしなくちゃいけないですよね。
しかしこの滑液の恩恵を受けるには、ランニングや強度の高いサッカーなどのスポーツは膝関節への負担が大きく、あまり向いているとは言えないそうです。
ではどうするのがおすすめかと言うと一番は歩行。
歩くことです。
私自身は新潟に引っ越してきて、ガクっと歩く距離が減りました。
東京では家から駅まで徒歩、駅の中の乗り換えも徒歩。
毎日結構な距離を歩いていましたが、今は家の前から車に乗って、目的地の目の前まで車で行けます。
自家用車でいつも出かけている方、もしも膝にトラブルが出てきている場合は、安静にして動かないでいるよりも、適度に歩いた方が快復するかもしれませんね。
まだまだ日中は暑いですが、涼しい時間帯にお散歩して、秋の訪れを探すのも楽しそうです。
ピラティスのマシンを使うと歩行と同じような動作を低負荷で行うことができます。
膝の向きはどうしたらよいのか、足首や股関節は?といったところを学んで、正しい歩行ができるようになれば、それはもう、膝にとってはきっと天国そのもの。
当たり前にあるもののようですが、実は体中、けなげに仕事をしてくれて、がんばってくれている小さなものたちのおかげで「普通」ができていることに気がつくと、感謝の気持ちが自然と沸いてきて、大事にしてあげたくなります。
他人にも、自分にも感謝の気持ちを持つことって、とても大事なことだなぁと思う毎日です。
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