ピラティスやヨガなどをしていると、四つん這いやダウンドックなどで床に手を着くことがあると思います。
特に女性に多いですが、手を着く時間が長いと肩が痛くなってしまったり、肩周りの筋肉ばかりが疲れてしまうから苦手という声を聞きます。
これは身体が腕に寄りかかったような力のかかり方をしている場合に多く、背骨や胸郭が腕にぶら下がってしまい、体幹から床を押せていないために起きているのかもしれません。
そんな方も、手をついた時の肘や手の指の向き、力のかかる方向に意識を向けると、胴体とのつながりから力が使えるようになり、苦手意識が改善することがあります。
手を床についた時、肘が伸びすぎて(過伸展)しまう方が非常に多いですが、過伸展すると後半に出てくる腕と胴体をつなぐ筋筋膜のラインが通らなくなってしまいます。
肘のシワが前を向くような手のつき方をしている場合は要注意です。
肘関節は尺骨と上腕骨の間の腕尺関節、橈骨と上腕骨の間の腕橈関節、尺骨と橈骨の間の上橈尺関節という3つの関節からなっています。
前腕は2本の骨からなり、親指側が橈骨、小指側が尺骨と言います。
尺骨は手のひらと肩が固定された状態(四つん這いやダウンドックなど)であっても上腕骨と共に内回し外回しに動くことができます。
肘が過伸展している場合、尺骨は外回りの方向へ回り続け、肘の靭帯や滑膜、関節包などにも過剰な負荷がかかってしまいます。
クローズドチェーン(手が床などに固定された状態)で前腕を内回りすると、橈骨と尺骨の間の背側の骨間膜にテンションがかかり、橈骨を尺骨の方へ引いてくれます。
重さは橈骨から尺骨へと分散され、橈骨が下へ(手首側へ)落ちていこうとするのを高い位置に引っ張ってくれているので、手首も圧迫から逃れることができます。
指先の方向が前腕に対して外に向いてしまっている場合は前腕の外側の筋肉が固くなっているかもしれません。
よくPCのマウスを使って作業をする方や、長時間携帯をいじるような方はここが固くなり、指先の向きが外へと引っ張られていることがあります。
指の向きが外へ向いていると、足でいう扁平足のように手の中のアーチが潰れ、橈骨は落ち、うまく力の分散ができず手首や肩ばかりに力が入ってしまいやすくなります。
今回は肩甲骨や胸郭の説明は省きますが、ご興味がある方は以前に書いたアッパーコアについての記事アッパーコアが安定すると俄然違う - Yukikoのブログも参考にしてみて下さい。
チェックポイントは
・肘のシワが内側を向いているか
・中指が前腕に対して真ん中にあって、それぞれの指が外向きや内向きになっていないか
・手の重心は小指側でなく母指球の方にかかっているか
相変わらずひどい絵心なのですが、指導者としてクライアントにハンズオンするならば、上腕骨は外旋、前腕は内旋、親指の付け根の方に荷重するよう導くような触り方をします。
感覚は
・背中や脇の下から押せている感覚がある
・二の腕の後ろ側や背中の筋肉を使っている感覚がある
もちろん、感覚は人によるものなので同じように感じない場合もあるかもしれませんが、アナトミートレインで言う、ディープバックアームラインから
ディープフロントアームラインや
スパイラルライン
この辺りの感覚があるかチェックしています。
理屈は分かっても床を押すことが難しいと感じる場合、肩と手首の間の距離を離す、というイメージで床に手をついてみて下さい。
手首が痛くてどうしようもない場合は、手を着く位置を少し前にするか、手のひらの下にタオルを丸めたものなどを置いて、手首が曲がる角度を減らすと楽になることが多いです。
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夏の間、近所で朝ヨガのクラスが開催されており、参加しています。
仕事前に身体を動かして、心地よい疲労感と穏やかになった心と呼吸で1日を始めるのはとても気持ちがいいです。
先日は先生が無農薬のトマトで作った手作りのスープを振舞って下さいました。
ギーというバターオイル?を使っていて、いい香りでとても美味しかったです。
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新潟市中央区プライベート専門マシンピラティス | StudioFuu
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