※この記事は主に妊娠前からヨガやピラティスを続けていた方に向けて書いています。
書かれていることを実践する場合は必ず医師の承諾を得たうえで、ご自身の責任のもと行うようにお願いします。動きの最中に痛みやお腹の張りを感じる場合はすぐに中止して医師に相談するようにして下さい。
先月から書いている、妊娠中のピラティスやヨガなどの運動についての記事です。
①の記事はこちら↓
②の記事はこちら↓
今回は妊娠後期について書いていきます。
【妊娠後期の身体】
妊娠後期、赤ちゃんの身長や体重は驚くべきペースで増加します。
多くの女性が身体の重みを耐えがたく感じたり、大きなお腹によって動きは制限され、手足のむくみや頻尿、便秘、動悸や息切れ、腰痛、恥骨痛、睡眠時に足が攣ったり、夜よく眠れない、一度にたくさん食べられないなどのトラブルが発生しやすい時期です。
この時期のおだやかな運動は、むくみの軽減や日々変化する姿勢の不均衡から来る痛みの原因を修正するために非常に重要となります。
また呼吸を通じた身体と心のリラクゼーションを知ることが出産を行う上で大きなサポートとなっていきます。
後期には子宮は胃のすぐ下まで膨らみ、他の臓器は圧迫されていきます。横隔膜も下へ下がることができなくなるだけでなく胸腔の方まで押し上げられ、胸腔は狭くなりますが、心臓は多くの血液を赤ちゃんに送るために心拍数が増加したり、一度にたくさんの息が吸えないため、呼吸の数も増えていきます。
これが息苦しく感じたり、疲れやすくなっていく原因のひとつです。
骨盤の下側ではどんどん重くなる赤ちゃんの重さを支え続けるため、骨盤底筋も疲労がたまっていきます。
赤ちゃんの頭が骨盤内におさまると、仙骨や恥骨に圧痛を感じたり、場合によっては尿失禁なども起こり得ます。
臨月ごろ赤ちゃんが下りてくると、呼吸が楽になってきたり、胃の圧迫も楽になることが多くなります。
穏やかな運動は産前産後の身体のために必要なことですが、子宮を支える靭帯と筋肉は最大限に引き伸ばされ重さを支えているため、子宮をよい位置におくためには休息が不可欠です。
運動をする場合も身体と相談しながら無理のない範囲で行い、必ず休息を取りながら行います。
【エクササイズ、ストレッチをする際の注意点】
これまでと重複するものもありますが、改めて書きます。
①相談、申告
まず医師にエクササイズをしてもいいか確認を取る。
妊娠後期になるとそれまでとはお腹の大きさや身体のバランスが全く変わっていきます。クラスに参加する場合はマタニティ用のクラスに参加するようにします。
②運動の頻度
週に3回以上、30~40分を目安に動く。動きは急がずゆっくりと。中期よりもエクササイズの強度や回数は減らす。
③目的(特にピラティスでは)
・ニュートラル、センターを見つけ、空間の中でバランスを取る
→後期はさらにお腹はどんどん大きくなっていきます。日に日に変わる身体の重心位置に対応できるよう、日々ニュートラルな背骨の位置やセンターを知り、身体の一部だけに負荷がかかり続けないよう調整します。
・コアの力をつける
→どんどん大きくなるお腹を支えるために深層筋の活性化は出産当日までし続けます。
・呼吸の練習
→深い呼吸は深層筋の働きを高め、コアの強化にもなっていきます。また精神的にも呼吸は心を落ち着け整えることができます。出産時にも呼吸法は大切です。
・むくみの対策
→中期以降は手足のむくみが出てくる場合があるので、リリースを行います。
・上半身、首、頭を含めたアッパーコアの組織化
→横隔膜が動けなくなってきている分、上半身の負担も増えてきています。肩、腕の動きを含めた上半身のワークは呼吸のために不可欠です。アッパーコアのワークは産後も続けます。
④環境
暑すぎるところや、滑りやすいところ、足元のバランスの悪いところを避ける。食後1.2時間後が動きやすい。
⑤注意するエクササイズやストレッチ
・仰向けの姿勢
→大きくなった子宮が背骨の右側を通る下大静脈を圧迫することで急激に血圧が下がり、お母さんの脳や赤ちゃんの血液循環が滞ってしまうことがあります。
→仰向けのエクササイズをする場合は頭側が上がるように背中全体が少し傾くよう、パット、タオル等で斜面を作って寝かせます。その方がお母さんもニュートラルを取りやすくなります。仰向けに寝ると仙骨痛の出る方も痛みが和らぎます。
・股関節を90度以上に曲げて座る姿勢
→膝が骨盤より高くなる姿勢のまま座らせるのはお腹が邪魔でニュートラルを保つのが難しくなり、猫背になりやすく腰椎にも負荷がかかってしまいます。猫背は産後の腹直筋離開にもつながり、尿漏れや臓器脱の原因にもなり得ます。
→椅子の高さを調整し、股関節が90度以下になるようにします。
・腰椎を過伸展(腰を反りすぎる)させるエクササイズを避ける
→すでに腰部が過伸展している場合が多く、腹部の組織も伸びているため
・横向きに寝て行うエクササイズの時は脚の間にクッションなどを挟む
→恥骨結合の負荷を減らすため。
・エクササイズ中は頻繁に姿勢を変える
→ひとつの姿勢に長くとどまらないようにします。
・強いツイスト(足をかけてひねるようなもの)はやらない。
→背骨の回旋はお腹より上で。
・左右に脚を大きく開いて体重をかける動作はやらない。ex.リフォーマーのサイドスプリット、ヨガのウォーリア2、バレエの2番プリエでキープなど
→ゆるんでいる恥骨結合に負担がかかります。恥骨がずれていったり、離れてしまって痛みが出ると歩くのも大変になってしまいます。
・エクササイズ中、いきんだり息を止めたりしない。
→押し出すような腹圧は骨盤底筋に負担がかかってしまいます。
・いつもより可動域を小さくする。
→ゆるくなった身体から結合組織等を守るため。組織にもよりますが、一度伸びきっってしまったものは戻らなくなってしまうものもあります。
・マットなどに仰向けになる時は両手を使って横向きから。背中側からいかない。起き上がる時も。
→腹圧をかけないため
・体勢を変える時は時間をかける。
→転倒しないように。片足で立つエクササイズを行う場合は、必ず壁に寄りかかったり、何かをつかんだりして下さい。
・ハムストリング(ももの後ろ側)、内転筋(内もも)のストレッチをしすぎない。
→やりすぎると骨盤の不安定性を増し、腰痛や股関節痛、恥骨痛の原因になる。
・しっかり水分を取りながら行う。
→妊婦は血流が増えたり羊水を作るためにいつもより多めに水分を摂る必要があります。運動をすると体温が上がるので必ず水分補給を行います。
【妊娠後期にできるエクササイズやストレッチ、リリース例】
※エクササイズを行う際は必ず医師の許可を得た上で、ご自身の責任において行って下さい。
・壁を使ったハーフスクワット(座骨を開く。コアの強化。出産のゴールデンポジション)
足を肩幅より少し開き、座骨が壁に着くよう前屈しながら膝を曲げる。両肘を膝の内側に置き、両手は胸の前で合わせ、深呼吸3回。×2セット。膝とつま先が同じ方向を向くよう注意する。足裏のアーチが落ちないよう注意する。赤ちゃんを背骨の方へ引き寄せておく。
↑これがきついひとはこのくらい↓でもオッケーです。
背骨が曲がらないようにします。
・アッパーコアのワーク
お尻、背中、後頭部が壁に当たるよう立つ。踵と腰は少し壁から離れてOK。胸の後ろが壁から離れてこないように、万歳。両手が壁にタッチできるところまで。肩が上がったり首がすくんだりしないように。
座骨と胸の後ろ側が壁から離れないように。
・骨盤内の動き
椅子に座って座骨を立てる。座骨の上を転がるように、骨盤を前後に揺らす。呼吸をしながら。
↑前
↑後
・リリース
テニスボールなどのボールを準備し、壁を使ってリリースします。
①上半身(横隔膜がスタッグすると骨盤底にプレッシャーが増えてしまうため、上半身を整えることは安産につながります。)
・背骨の両サイド
・肩甲骨と脇の間
・鎖骨の真下
②お尻まわり(お腹の大きさと骨盤の緩さをお尻を固めて股関節を外旋させて代償している場合が多いため、固めたままだと出産時に骨盤底が広がりにくくなります。)
・梨状筋のエリア
・大転子の後ろ側(内閉鎖筋)
・中殿筋のエリア
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街はクリスマス間近でイルミネーションが灯り始めました。
新潟は初雪を観測し、本格的な冬を迎えようとしています。
年末は特にあっという間に過ぎ去ってしまう日々ですが、一日一日を大事に、今を味わおうと思いながら過ごしています。
クライアントさんへ年末恒例のクリスマスカードを書きながら一人ひとりの顔を思い浮かべて今年一年を振り返ると、どなたも色んなことがあった中で、自分は何ができたのかなと客観的に評価と反省をしつつ、愛しさ?のようなものが溢れます。
これまでもそうでしたが、ピラティスを通じてお会いできた皆様へ、感謝の気持ちが止まりません。
過ごした日々を振り返りつつ、先を見据えて今どんな行動をするか。
ありたい自分でいられなかったこともあったけど、現実を受け止めた上で、日々感謝して年末まで走り抜けたいと思います。
この時期楽しみにしているのが、この世で唯一読んでしまう占い。笑
占いとか、へそ曲がりなのでよく分からないものに振り回されるより自分のことは自分で決めたいし、自分のカンを信じたいタイプなのであまり普段は接する機会がないのですが、これだけはなぜか素直に読めるので毎年出るたびにチェックしてしまいます。
フムフムと読んで、また、なんか分かる気がする。と納得しました。
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1月よりスタジオスケジュールに変更が出ております。
12,1月は新規単発レッスンはYukiko、Hitomi、Norikoの枠で可能です。
Megumiの枠は2月より新規単発可能となる予定です。
ご不便をおかけしますがどうぞよろしくお願いいたします。
新潟市中央区プライベート専門マシンピラティス | StudioFuu
【営業日】
※スタジオでは、妊娠中は新しい運動にチャレンジする時期ではない、と考えているため、妊娠前よりレッスンに通って下さっていた方については継続して頂けますが(産前産後対応できるインストラクターに限ります)、ご新規の方はレッスンのお申込みはお断りする場合があります。