最近は妊娠期よりも更年期にアンテナが立っているYukikoです。
先日Fascial Approach Seminarの大橋さんのセミナーを受け、その中から骨粗しょう症予防のためのエクササイズとして紹介されていたものを個人的にまとめます。
更年期、そして閉経を迎えると、欧米の女性の約30%が骨粗しょう症になると言われています。
さらにその40%が生涯で何らかの骨粗しょう症性骨折を起こすと言われており、骨密度の維持は多くの女性にとって他人事ではありません。
骨粗しょう症性骨折のリスク因子は、骨密度の低下だけでなく、そもそもの骨量、サルコペニア、筋肉量、小脳機能・前庭機能・固有受容感覚の低下による転倒リスクの増大などが挙げられます。
低負荷の運動は骨量の減少予防にはならない
ウォーキングや、サイクリング、水泳のような低負荷または非負荷の有酸素運動は、閉経後女性の加齢に伴う骨量減少を予防する効果はほとんどない
(Greenway K. G. et al, 2012, Ma D. et al, 2013)
→骨は衝撃が加わることで破壊と再生を繰り返し新しく生まれ変わっています。散歩やサイクリングや水泳ではより多くの重力がかからないため、骨粗しょう症予防のエクササイズとしては推奨されません。
論文を読むと、6ヶ月以上の長期間に渡るウォーキングでは大腿骨頭の骨密度にはポジティブな影響があるかもしれない、と書かれていました。
早歩き・ジョギング・階段昇降など
最大酸素摂取量(VO2max)の75%以上の強度で早歩きをする、加重ベストを着用して歩く、ジョギング・階段昇降・ステップ等他の運動と組み合わせて歩く等の運動は骨量減少を予防できる
(Heinonen A. et al,1998, Chien M. Y. et al, 2000)
→最大酸素摂取量75%以上だと、会話ができないくらい、という強度です。早歩きにしてはだいぶ大変ですね…
レジスタンストレーニング
レジスタンストレーニングは、筋肉への張力刺激や、骨格が高負荷を支えるための重力の影響(床反力)によって骨に様々な負荷をかける事ができるため、閉経後女性の骨密度を増加及び維持するための効果的な戦略として推奨されている(Zhao R. et al, 2015, Martyn- St James M. et al, 2006)
→レジスタンストレーニングとは、ダンベルやチューブなどを用いて筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行うものです。
天気を選ばず、屋内でできるのもレジスタンストレーニングの良いポイント。
レジスタンストレーニングの量
高齢女性の骨密度を維持または改善するためのレジスタンス・トレーニングプログラムは、中強度~高強度の負荷(最大筋力の70~85%で8~12回の反復を2~3セット)で、週に2~3回行う
(Beck B.R. et al, 2017, Taaffe D.R. et al, 2013)
→これまた結構大変な課題感です。
最大筋力の70~85%を8~12回×2.3セット、と言えば、数日後に筋肉痛であえぐレベル…
そんなのできないよ…
いきなり話もできないくらいの速さで早歩きしたり、筋肉痛であえぐようなトレーニングを週に2.3回ずっと続けるなんて無理。と思う方もいらっしゃるでしょう(私も)
そんな方はせめて
・一日に座っている時間を減らす
・隙間時間にちょこちょこ少しずつトレーニングする
→Yukikoが配信している「おうちでピラティス」は、隙間時間にちょこっと動く習慣をつけるエクササイズ動画です(宣伝)
Yukikoが考えるおすすめの運動のレベルの上げ方
①マイナスがある場合はその治療やケアを優先
怪我や痛みのある場所がある場合は、そちらのケアが優先。痛いまま、辛いまま強度の高いエクササイズを行っても続かないし身体にとっては別なストレスが増えてしまう原因にも。
→病院、治療院など
②身体の使い方の基礎を覚える
いきなり強度の高いエクササイズでアウターマッスルを鍛えることばかりしようとすると、姿勢の崩れや怪我のリスクが上がってしまいます。背骨の動きや呼吸の質などからインナーマッスルや神経系の土台が整った状態を作ることは、強度が高いエクササイズの前に必要になると私自身は考えます。
③有酸素運動やストレッチ
体を動かす、息が上がる、可動域を増やす、短時間でも運動を継続する、と言った経験を積み上げます。
→徐々に上げていきましょう
④レジスタンストレーニングやジョギング
上記の通り
何のためにどうなりたいのか
個人的に、加齢とともに自分の人生哲学も濃くなってくるよなぁと思っています。
他人に流されず、自分がどう生きたいのか、は個人個人で考えて、そのためにはどんな行動をしたら良いのかを選択して行けるといいですよね。
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