肉体のしなやかさ、とは何でしょうか。
それがほしいですか?
それとも興味がありませんか?
肉体のしなやかさはどこから来ると思いますか?
しなやかであることにはどんな良さがあると思いますか?
わたしなりに考えるところをまとめてみようと思います。
まずはしなやかさ、とはどんなものなのか。
わたしが思うに、しなやかは、寝起きの猫が伸びをするところ、竹林で竹が強い風に吹かれるところ、固くてポキっと折れそうなものでも、ぺちゃんと潰れていたりボロボロと崩れるものでもなく、弾力性があり、伸びたり縮んだり動いた後に、元に戻る力があることが、しなやか。と感じます。
「しなやか」をググると、弾力に富んでよくしなうさま。動作がごつごつしていない様子。とあります。
(suppleで画像検索)
(しなやかで画像検索)
しなやかであることがどんな良さがあるのかと言えば、柳に雪折れなし(柔軟であるものは剛直なものよりもよく事に耐えるということ。)ということわざもありますが、怪我をしにくく、よく動くことだと思います。
結果として、形がよく見えたり、使いやすく動かすことができます。
心のしなやかさとして、「レジリエンス」という言葉もありますね。
そちらもとても大事なことですが、今日は身体の方について書きます。
では肉体のしなやかさはどこから来るのでしょう?
それは多分もちろん、胴体からではないでしょうか?
胴体の中にある1本の竹のような構造物は、そう、背骨です。
じゃあしなやかなのは背骨なのか???
「骨」は固くて、それだけを切り取ってしまえば何も動きはありません。
しなやかなのは、ひとつひとつの背骨と背骨の間にある椎間板、そしてそれをとりかこむようにしてつく靭帯や筋肉などの軟部組織が、しなやかさを作る。と言えると思います。
背骨は24個の椎骨とよばれる骨と、仙骨、尾骨がつみ上がってできています。
一番上はだいたい目の裏側、一番下は座骨(お尻の骨)の間くらいまで機能的につながりがあります。
(Visible Bodyより)
24個の椎骨の骨の間にある椎間板は、「繊維輪」と呼ばれるタマネギのように何層にも重なるレイヤーと、真ん中に「髄核」と呼ばれる水分をたくさん含んで弾力性に富んだクッションのような組織とでできています。
繊維輪は斜め向きの繊維の層で、繊維の向きは一層ごとに斜め向きが逆向きになっています。繊維輪はそうやって何層にも渡って厚みを作り、中のクッションである髄核を守りながら、引っ張ったり、圧縮したり、左右に捻ったり、動くことを可能にしています。
(カパンジー機能解剖学より)
椎間板の役割は、次のようなものがあります。
・安定性と可動性を与える
・力を伝達する
・衝撃を吸収する(吸収し、ゆっくり戻る)
・力/トルクを変換する(垂直にかかる重力を放射状に分散する)
・跳ね返りのシステム(エネルギーを蓄積し、筋肉を使う前にそれを発揮する)
(参考:Marie-Jose Blom The Anotomy and biomechanics of the Spineより)
なんだか「しなやか」のコツがつまっていそうな感じがバシバシきます。
しかしこの椎間板は、加齢と共にその水分が減ってしまいます。
さらに椎間板には血管が存在しないため、自分で水分や栄養を得ることができません。
そこで椎間板の上下を挟む「終板」という軟骨を介して、椎骨の血管から送られる栄養や水分をピーチクパーチク頂きます。
では、どうやったら椎間板に水分や栄養を送れるのか?ということになるわけですが、それには
椎間板を圧迫→元に戻る
または椎間板を牽引→元に戻る
というような、ポンプのようなプロセスが必要です。
動きとそれが元に戻る、という弾力性を「しなやか」と定義すると、これは「しなやか」の定義そのものが、「新たなしなやかさを作っている」とも言えそうです。
背骨の動きは全部で4つ。
・屈曲
・伸展
・側屈
・回旋
この組み合わせでわたしたちは日常をすごしています。
椎間板の役割で、衝撃を吸収し、ゆっくり戻る、とありましたが、椎間板はその高さをすぐに取り戻すわけではなく、戻るのには時間がかかります。
加齢によるものや、同じ姿勢で動かないでいたり、衝撃の強い動きを繰り返したりすると、椎間板は高さを回復できないままになり、水分や栄養が足りなくなって椎間板に問題が起こると、たとえば髄核が繊維輪を突き破って飛び出し、神経を圧迫するために痛みが出るヘルニアなどになっていまいます。
動かしてるし。と思っていても、動きすぎてしまうために隣の椎骨には動きがなくなってしまっている、ということも人によっては様々にあるので、バランスよく全体を動かすことも必要です。
(例えば上を見る場合)
そして今すぐできる椎間板のためにできるおすすめエクササイズは、呼吸と歩行です。
呼吸と歩行です。
呼吸と歩行です。
何度も言ってしまいました。とてもお手軽なので!
深く息を吸うと、肋骨が回り、椎骨を下に下ろし、隙間ができるために椎間板にかかる圧を減らし、吐くとその隙間はまた狭くなり、椎間板に圧がかかります。
歩くことで背骨は回旋し、さらにアーチやカールの動きができます。
すごくざっくりした説明ですが、今弾力のある背骨になんだ〜っとイメージしながらやってもらうのも大事です。
もちろん他にもエクササイズは様々にありますが、このブログを読んで下さった方が、今、これを見た瞬間に深呼吸をしてくれたり、晴れた日は少し遠くに車を停めて歩いてみようかなと思って下さるといいなと思います。
今日は椎間板の話だけになってしまいましたが、しなやかさは弾力性であること、その弾力性はもちろん椎間板だけでなく、靭帯や筋肉からくること、それらをまとめる背骨自体の健康のためにはアライメント(並び)も大切だということも雑に付け加えておきます。
また、「しなやかさ」とは「動き」のことであり、静止した良い姿勢、というより、動きの中での良い姿勢ということも考える必要があります。
良い姿勢で止まっていられる人が、良い動きをするとは限らないし、でもわたしたちは動かなくては何もできないわけなので、動きの中での姿勢の評価が「しなやかさ」だということも考えていくと…
続きはまた考えることにします!
まとめます、と冒頭で言いましたが、まとまりませんでしたね!笑
しかし呼吸というものの万能さはすごいですね。また呼吸に戻ってしまいましたが、その呼吸についてのプチレッスンは12/23にクリスマスパーティーで行います。(宣伝です)
ここはひとつ聞いてみようか、と思われた方はご連絡下さいね。
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