Yukikoのブログ

新潟市プライベート専門ピラティスStudio Fuu Yukikoのピラティスや日常のこと。プロフィール→http://yukiko-pilates.hatenablog.com/entry/2015/05/13/プロフィール

デニムの似合うお尻?

クライアントさんに、雑誌でデニムの似合うお尻は洋梨のような形じゃなくてアヒルのような形で、反り腰のような姿勢の図が添えてあるものを見たんだけど…というお話を伺いました。

 

ちょうど前回の記事の背中を壁に当ててチェックするような方法が載っていたようで、その方は尾てい骨の向きがもっと後ろ向きにならないといけないのかなーーー?と疑問に思ったようでした。

 

そしてアヒルのお尻になるためには、横隔膜と足の間を通る大腰筋を鍛えなさいとかいてあったそうです。

 

それを聞いて、もうそれ書いてる人、みんなその方法で変わると本気で実感してるのかな??と思ってしまった午後でした。

その記事のとおりに実践して変わる人もいるかもしれませんが、腰を痛くして、前もも太くなって、股関節詰まらせる人も多数いると思います。

 

動きの専門家から言わせてもらうと、洋梨のようなお尻ってことは確かに骨盤の位置も股関節の位置も直した方がいいことが多いけど、それを直せば全員アヒルのようなお尻になるのかと言えば答えはNO。


お肉のつく高さやボリュームはすごくすごく骨格や脂肪組織のつき方による個人差があるので、いくら頑張ってもお尻の高さが外人さんのプリッケツのようには出ない人もいます。
股関節の形状や骨盤の形状はいくら頑張っても変えられないところも大きいので、同じエクササイズをしたからと言って全員が同じ結果を得られるとは限らないんです…残念ながら…。

 

献体の股関節周辺の写真を載せようかと思いましたがさすがにびっくりされると悪いので、図だけにしておきます。

f:id:yukiko-pilates:20201023130008j:image

大腿骨が骨盤に刺さる角度や、大腿骨頭から大転子までの長さ、寛骨臼の形状……

骨だけで言っても全然人によって違います。

これ以外にも、靭帯などの軟部組織の強さ、長さ、張力…。

脂肪がどれくらい筋肉の中につきやすいか…。

本当に人それぞれです。

筋トレや自分の意思力だけでどうにかなる問題ばかりじゃないんですよね。

 


ただ、本人の持っている中で骨のアライメントや筋肉の使い方、重力のかかり方が変化すれば、外人さんのアヒルほどではなくても小さくてもプリッとハリのあるお尻にはなれると思います。

 

大腰筋はとっても大事な筋肉だというのは同意です。
鍛えるというのは縮めるとか、伸ばすとか、トーンを作るとか、鍛えるというより目覚めるということも含めて色んな筋収縮の種類があるのですが、どの種類の使い方が向いているかは人によりますし、どの種類の収縮もできた方がお尻はいいトーンが入るようになると思います(プリッとする)


大事なことは、お尻の筋肉は、骨盤や腰じゃなくて脚が作ってるということ。
股関節が骨盤を天井の方へ押し上げられていられていることがプリケツへの一歩です。
骨盤を股関節の上にズドーンと乗せていたままではいくら尾骨の向きを変えようが、お尻を飛び出させようと壁に押し付けようが、デニムが似合うお尻にはならないと思います。

 

 

そして、「デニムが似合うお尻」という価値観。

誰が似合うって判断するかなんでしょうが、自分が自分のお尻を判断すればいい話。

あの人みたいに…って思う気持ちは分かりますが、自分じゃない誰かと比べてそれに近づこうったって、そりゃどこまで求めてもどこまで行っても満足はできないだろうなって思います。

比べるなら過去の自分です。

自分がありのままで存在すること自体がとても尊い。どんな姿だろうとすでに完成されてる。

周囲の人がそれを認めてくれないならば、認めてくれる人と一緒にいた方が人生もお尻も幸せなんじゃないでしょうかね。

そこからのスタートであるといいなと、勝手ながら思った午後でした。