Yukikoのブログ

新潟市プライベート専門ピラティスStudio Fuu Yukikoのピラティスや日常のこと。プロフィール→http://yukiko-pilates.hatenablog.com/entry/2015/05/13/プロフィール

身体のゆがみは何から来るのか

身体がゆがんでいて…

とお悩みの方はすごく多いように思います。

私も左右差がありますし、背骨のカーブは適切なカーブにならないことも多いですし、そのせいで骨盤に違和感が出たり、背中が疲れやすかったりもしています。

 

「身体がゆがむ」とは。

私たちの身体の形は常に動きの結果です。

つまり、日常で日々何をしているか。ということです。

骨や結合組織は時間をかけて力のかかる方向に沿って形を変えます。

いつも頬杖をついてスマホを1時間触っているとか、膝を押し込むようにして立仕事をしているとか。

無意識にやっている癖のようなものが誰にでもあると思います。

 

ではそのような動きは意識的に作っているものなのでしょうか??

もちろん答えはノー。

よーし!頬杖ついてやるぞ~!膝をグーっと押し込んで立つぞ~!とは思っていないはずです。

 

人の動きはほとんどが無意識に(反射的に)作られるものです。

無意識にバランスを取るとか

ぴかぴか光る物の方へ眼を向けるとか

呼吸も無意識にしていますよね。

 

これらを意識下にもってきてトレーニングすることは重要です。

頬杖をつかず、背筋を伸ばして頭の位置を高く首を落とさずスマホを見よう。

膝は踵と座骨を離して脛骨にまっすぐ立つようにしよう。

呼吸がしやすいように胸郭周りのストレッチをしよう。

など。

 

でも、そもそもなぜ、身体は歪んだ状態にならざるを得なかったのでしょうか。

 

わたしたちが行うあらゆるアウトプット(姿勢、動作、痛み、考え、行動などなど)は、インプット(感覚器からの情報)を元に脳は解釈をしてアウトプットしていますよ、というお話は以前にも書きました。

 

そしてそのアウトプットは(動きや姿勢など)は、視覚や前庭覚、体性感覚(固有受容感覚と触覚)によって無意識に(反射や脳の機能によって)決められています。

 

視機能の微妙な左右差、三半規管の微妙な左右差、関節の動きの左右差。

普通に生きる分に支障はなくても、これらが不調の原因になっていることは考慮するべき大きな問題です。

過去の怪我や単純に使われていないことでその能力が落ちてしまう。

それが無意識にしている動作の、痛みの、ゆがみの、そもそもの根拠になっている。

 

と考えると、自分はどの器官のどの部位の働きが悪いのかな?とチェックすること、そしてその機能を高めるトレーニングをすることで、身体の位置を意識的に気を付けなくても、ゆがみの改善につながる。と考えることができると思います。

 

大きな怪我でなくても、頭を強く打ったことがあるとか、生まれるときにへその緒が首に巻き付いていたとか、そういったレベルでも繊細な器官は働きが落ちることがあるそうです。

 

特発性の側弯がある方の場合、ほぼ必ず前庭規管の問題があることが分かっています。

また、精神的に不安定になりやすい方の場合、これらの感覚器の情報の不一致が起きていることが多いと言われています。

(例えば、右目はきちんと見えている、左目は鮮明に見えていないため視界が左側だけ狭い、前庭覚は左右で働きが違うため働きの弱い方へ頭が傾いて刺激を強めて左右を同じ高さと判断している、体性感覚はこれではまっすぐ立てていないよ、と脳へ情報を発し続けている、など)

子どもの発達障害などでも感覚器の問題が大きく関わると言われているので、そのための支援がありますよね。

 

身体のゆがみが気になるならば、視機能、前庭機能、体性感覚の3つをチェックすることはとてもおすすめです。

 

もみほぐす(体性感覚)

鍼灸(体性感覚)

ストレッチ(体性感覚)

筋膜リリース(体性感覚)

世の中のゆがみに対するアプローチの多くが体性感覚への刺激です。

それ以外の感覚器にもアプローチすることも考えてみられると、ゆがみの根本的な変化につながりやすいかも。

その点で、ヨガやピラティスやラジオ体操などは頭部の位置が変わるエクササイズなので、体性感覚だけでなく前庭覚や視覚も総合的に使えるエクササイズだとも言えます。

 

ゆがみの気になる方でこれらのエクササイズやマッサージをしてもすぐに元に戻ってしまう、という方は、お近くに神経学のトレーナーがいたらぜひ一度トレーニングを受けられてみてください。

 

次回は感覚器のヒエラルキーについて書きます。